第5回マグロ管理ワークショップの開催で太平洋におけるマグロの持続可能性に関する知見向上

マグロ管理の第一線の専門家が集まり、マグロの管理者とともに国家管轄権外区域(ABNJ)での持続可能なまぐろ管理のための国際的なベストプラクティスに関する能力向上を目指す。

中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC) 加盟国からの参加者が、今週インドネシアのバリ島で2日間にわたって開催されたワークショップの中で持続可能な漁業管理に関する専門家による実践的な講座を受講しました。このワークショップの目的は、漁獲戦略の採用および管理戦略評価(MSE)の活用を通じた予防的措置に関する理解を深めることでした。

マグロ漁業は現在も乱獲など多くの脅威に晒され続けているため、海洋レベルでの効果的な管理が極めて重要になっています。このワークショップでは、保全管理措置を実施するためにすでにWCPFCメンバーによって実施されている取り組みをさらに強化するとともに、参加者に対して中西部太平洋地域のまぐろ管理方策の策定への関与を働きかけました。

WCPFCのリア・モスクリスチャン議長は、中西部太平洋において効果的にまぐろを管理するための漁獲管理の取り組みの重要性を強調しました。議長によると、委員会のメンバーは漁獲戦略の枠組の策定を支持し、中西部太平洋における全ての主要なまぐろ漁業の包括的な漁獲戦略を策定するために合意した作業計画に対する進展が見られたということです。

またモスクリスチャン議長は、「漁獲戦略に関する作業は、昨年からの進捗状況を踏まえ、委員会の年次会合で引き続き重点的に取り上げられることになる。」と述べています。「委員会の参加者にとって、適切な漁業管理方策の策定に意義ある貢献をするためには能力の向上が不可欠です。国家管轄権外区域プログラムの一環としてこのようなワークショップを開催することにより、委員会の参加者は漁業管理戦略に関する今後の議論に向けた知見を広め十分な準備をすることができます。」

FAOのコモンオーシャンズABNJマグロプロジェクトの主任技術者ニコラス・グティエレス氏は、「この新たなマグロ管理ワークショップにより、WCPからの参加者は地域の漁業管理プロセスに本格的に関わるために必要な要素に精通する機会を得るとともに、マグロ資源の持続可能な活用を維持するというWCPFCの任務も強化されることになる。」と述べています。

今回のバリ・ワークショップは、世界自然保護基金世界自然保護基金(WWF)が手掛けるコモンオーシャンズABNJマグロプロジェクトの一環で、主要な概念や漁獲戦略の枠組を導入する利点に関するプレゼンや演習、および実用的な学びの場になりました。参加者はまた漁獲戦略評価に関連する管理目標を議論し、現在のWCPFCの管理方策プロセスの検討も行いました。さらに2日目には、全体的な漁獲戦略の取り組みの中で管理方策評価が堅実な管理規則の策定にどのように役立つかをテストする革新的なシミュレーションツールの活用を模索する機会を得ました。

WWFインドネシアのコーラル・トライアングル・プログラムディレクターのワーワン・リドワン氏は、「持続可能性の主要な概念に対する共通の理解があれば、立場や条件が公平になり、沿岸部の発展途上国も有意義に関わることが可能です。」と述べています。「中西部太平洋まぐろ委員会の全ての加盟国が有意義に関わらなければ、持続可能性の進展は難しくなります。」

オーシャン・アウトカムズ (O2)は、地域漁業管理機関(RFMO)レベルでのマグロに対する予防的措置の実施促進を目的としたコモンオーシャンズABNJマグロプロジェクトが手掛けるより幅広いサポート戦略の一環として、本ワークショップのデザインおよび管理を支援しています。太平洋の島国を対象にした2回目の中西部太平洋マグロ管理ワークショップ(全ワークショップシリーズでは5回目)をまた近いうちに開催する予定です。

コモンオーシャンズABNJマグロプロジェクトは、グローバル環境ファシリティ(GEF)の資金提供を受け、国連食糧農業機関(FAO)により実施されていますが、数多くの多様なパートナーの取り組みを活動に役立てています。五つの地域漁業管理機関や各国政府、政府間組織、非政府組織および民間部門などを巻き込んで、本プロジェクトはABNJ地域において責任ある、効率的で持続可能なマグロの生産および生物多様性保全の実現に取り組んでいます。

ワークショップの写真や関わった関係組織、およびワークショップに関する連絡先はコモン・オーシャンズのウェブサイトをご覧ください。